宝物は、残します
前世療法などで、深く降りると、つらいものだけが出てくると思われがちです。
でも、そうではありません。
宝物も一緒に出てくることがあります。
洗濯をして、ごはんを作って、誰にほめられるでもない一日を、愛おしいと思う心。
夕暮れの光に、なぜか胸がいっぱいになること。
道端の花に、つい目が行ってしまうこと。
それは、あとから身につけた習慣ではありません。
あなたがずっと前から持っていたものです。
だから、理由がわからないのです。
なぜか昔から好き。
なぜかこの時間になると泣きたくなる。
その理由が、セラピーで降りていった先で見つかることがあります。
手放す作業だけを続けると、終わったときに、がらんとします。
中身を全部出してしまったような心細さです。
ですから私は、重いものを外したその手で、宝物を探します。
見つけたら「これは残しましょうね」とお伝えして、光を入れます。
自分には何もない、空っぽだ。
そうおっしゃる方は、少なくありません。
でも降りていくと、その方の中には、ちゃんと灯りがついています。
しかも、ご本人がいちばん気づいておられません。
人からもらった言葉は、時間がたつと薄れます。
自分の目で見たものは、薄れません。
自分の中に良いものがあると分かると、自分を大切にする理由ができます。
理由ができると、自分を後回しにしにくくなります。
外すのは、そのあとに残すもののためなのです。



